「重たくて持ち運びたくない。」
今年4月に購入した一眼レフカメラ「Nikon D7000」を手放した一番の理由でした。確かに一眼レフのカメラは魅力的で、スマホでは撮ることの出来ないようなボケや味のある写真を撮ることが出来ます。
が、実際に持ち運ぶことにフォーカスしてみれば中々ハードルが高くなってしまいます。
「Nikon D7000」とキットレンズ「AF-S DX NIKKOR 18-105mm f/3.5~5.6G ED VR」を同時に持ち運ぼうとすれば重さは脅威の約1.2kg。軽々しく持ち運ぶ用のカメラと言うのにはあまりにも無理があります。
そうして軽さと性能を求めた結果、理想のカメラ「SONY α6700」に買い替えを決意したので、実際に購入して使ってみた感想を紹介します。
SONYの新たなAPS-C機『α6700』とは

2023年7月28日にSONYから発売された最新のAPS-Cセンサー搭載のミラーレス一眼カメラ『α6700』。
最新の技術が搭載されたこのカメラですが、私はこの中でも特に以下の要素に惹かれ購入を決意しました。
APS-C機ならではの小型で軽量なボディサイズ
まずは何といってもAPS-C機の一番の魅力である小型軽量である点です。
前回購入したNikon D7000の最大の失敗点はカメラ本体が大きすぎるが故に持ち運ぶのが億劫になっていた反省点を活かし、機動力と携帯性が高いAPS-C機を選びました。
まさにこの決断は大正解で、実寸サイズは約120mm×69mm×75mm。重量はたったの493g。レンズを合わせてもカバンに難なく収まるサイズ感であることがとても良かったです。
Exmor R®とBIONZ XR®による高い描写性能
α6700には有効画素数2600万画素のAPS-Cセンサーを搭載しています。
イメージセンサーは裏面照射型CMOSイメージセンサー Exmor R®が搭載されており、APS-C機とは思えない高い描画性能とノイズ耐性を持っています。
また、画像処理エンジンにはSONY最新のBIONZ XR®が搭載されており、前作のBIONZ X®と比べて最大約8倍の処理高速化と美しい色再現が可能になります。
Cinema Lineに引けを取らない『動画性能』
α6700は動画性能も優れています。
動画は最大4K 120p 4:2:2 10bit撮影が可能であり、さらにS_Log3と呼ばれるLog撮影が出来るので後からカラーグレーディングにより自分好みの色が作りやすくなります。
これは動画撮影に特化したCinema LineシリーズのSONY FX30とほとんど変わらない性能であり、それがこの価格帯で入手出来てしまうというコスパの優れっぷりには驚きました。
私はこのカメラを『スナップ撮影』、『ポートレート』、『映像撮影』全てに使いたかったので、そんな欲張りな要望にも全て応えてくれるα6700はまさに私の理想と言えるカメラでした。
開封
ボディとレンズ

今回はα6700ボディに加えてレンズを二種類購入しました。
α6700ボディは新品で購入。レンズはマップカメラさんの中古美品で購入しました。
ボディ:SONY 6700 (ILCE-6700)

単焦点レンズ:SIGMA 30mm F1.4 DC DN

ズームレンズ:SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN

α6700には高倍率ズームレンズキットとしてILCE-6700Mも販売されていますが、今回はSIGMAのレンズが使いたかったのでボディのみを購入しました。
実際にこのレンズをお借りして使ってみましたが、正直かなり良かったです。今ではレンズキットを買わなかったことを少し後悔しているぐらいです….

財布に余裕のある方は是非こちらのモデルも検討してみてください。
α6700 レンズキットモデル:SONY α6700 高倍率ズームレンズキット(ILCE-6700M)

ボディの開封

まず思ったことが、箱が小さい!
両手に収まるほどの小さな化粧箱には、SONYロゴと本体写真、側面にはオレンジの差し色で『α6700』の文字のみ。飾らない感じがまた𝑮𝒐𝒐𝒅…

中身はいかにもシンプルな作りになっています。箱を開ければすぐに本体らしき白の小包装と付属アクセサリーが見えます。昨今のSDGsを意識したプラスチックを使わない梱包なのでしょうか。

本体を取り出してみました。うーん小さい!
そして高級感のある黒ボディとSONYらしいスタイリッシュな角ばったデザイン。これこそ求めていたカメラよ。

センサーサイズはAPS-C。もちろんフルサイズと比較すれば小さいですが、それでも中々の迫力があります。

ILCE-6700の内容物はα6700ボディのほかに
- アイキャップ
- 純正バッテリー
- リストストラップ
のみでした。驚くことに、バッテリー充電器が付いていません。
NIKONなど他メーカーではバッテリー充電器も同封されているのが普通だったので衝撃でした。バッテリー充電器などアクセサリー類は追加購入がマストのようです。
しかも純正の充電器の定価は¥15,400、まさかの1万円越えという高級品でした。中々攻めた価格してます。
バッテリー充電器:SONY BC-QZ1


ボディのグリップ感は非常に良く、それなりに手の大きい部類なのですが、かなり手の収まりと言いますかフィット感が良いように感じました。
また、α6700にはグリップ手前にカスタム可能なダイヤルが付いていることもあり、撮影設定が変えやすかったりと、非常にユーザービリティに優れたボタン配置設計がされていると感じました。小さいのに本当に凄い。
単焦点レンズ『SIGMA 30mm F1.4 DC DN』の開封

お次に単焦点レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DNを開封します。
実は人生初の単焦点レンズです。すごく楽しみ。

SIGMAのレンズもプチプチに梱包された中に厚紙梱包のような形で入ってました。やっぱり最近の流行なんですかね。

開封するとレンズ本体とレンズフードが入っています。
いやー小っちゃくてかわいい!何気にレンズフードも初めてなのでちょっと嬉しい。

せっかく買ったレンズを大切に使いたいのと、より綺麗に写真を撮影するために、初めてNDフィルターというものを購入してみました。
52mm NDフィルター:K&F Concept 可変NDフィルター ND2-ND400

NDフィルターとは?
簡単に説明すると『レンズから取り込む光の量を減らす』フィルターのこと。
いわゆるサングラスのような役割を持っています。
スローシャッターの時に幻想的な写真に仕上げることが出来ます。

装着するとこのような感じ。特に邪魔になりそうもなく、サイズもぴったり。
レンズ保護の役割にも、遮光の役割にも使えるのでカメラの必需品になりそう。

レンズをα6700に装着するとこのようなイメージ。
比較として右にLogicool MX Master 3Sを置いてみましたが、コンパクトさがよく分かると思います。
ちなみに余談なのですが、レンズ本体に『Made in Japan』と記されている通り、SIGMAのレンズは国産です。私は買ってから気づきました。

YouTubeにプロセスXという方がSIGMAの工場を撮影した動画があるのですが、普段は見れない製造の裏側や職人の凄い技術を見ることが出来るので是非。本当に凄かった。
ズームレンズ『SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN』の開封

ズームレンズ SIGMA 18-50mm F2.8 DC DNを開封します。
SIGMAから発売されているAPS-C向けのレンズです。

こちらも30mm F1.4と同様に紙製の入れ物にプチプチに包まってレンズが入っています。

開封すると、こちらもレンズ本体とレンズフードが入っていました。
こちらも小さい!カバンに入れても邪魔にならないサイズ感です。

こちらも同様にK&F ConceptのNDフィルターを装着します。
18-50mm F2.8のレンズ幅は55mmなので、それに合わせて55mmサイズのNDフィルターを用意しました。
55mm NDフィルター:K&F Concept 可変NDフィルター ND2-ND400


装着するとこんな感じ。こちらもサイズぴったりのものを購入したのでサイズもぴったりです。

レンズをα6700に装着するとこのようなイメージ。
同じように、比較として右にLogicool MX Master 3Sを置いてみましたが、こちらも非常にコンパクトです。
強いて言うなら18-50mmのほうが若干短いでしょうか。
作例
簡単ではありますが、このα6700とSIGMAレンズを使って街の風景スナップを撮影してみました。
撮影は初めてマニュアルで行いました。設定はキャプションに記載しています。
色合いはLightroomでレタッチしています。デノイズは行っていません。
向日葵

流石のF1.4です。枝毛まで細かく描写されていて、背景のボケ具合も最高です。
APS-Cはフルサイズと比べてボケが少なく映りも暗いと言われがちですが、日中の外撮影であれば何ら問題ない気もします。

試しに今使っているiPhone 12で同じような画角で撮り比べてみました。
凄い差ですね…確かに使っているiPhoneも中々古い世代というのもありますが、スマホカメラと一眼レフの明確な違いが出たのではないでしょうか。
モズ

奇跡的に撮れたベンチ上にいたモズ(多分)。
50mmってそんなに寄れないので野鳥撮りにはもう少し望遠が欲しいところです。
このレンズの使いどころが非常に難しいところ。
ISO-6400、SS 1/4000で撮影したので、ご覧の通りかなりノイズが乗っています。
正直いつも映像作品でグレインを追加しているので、個人的には良く見えてしまうのですが、写真撮影的にはあまりよろしくありませんね。
こういった悪条件の撮影であればLightroomのAIノイズ除去が必須になってくると思います。
まとめ
こんな感じで『α6700』と『SIGMA 30mm F1.4 DC DN 』、『SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN』を簡単に紹介しました。このサイズ感でこれほど美しい色味と繊細な表現が出来るのであれば相当満足できるのではないでしょうか。
本体の操作性やグリップ感も良く、Exmor R®とBIONZ XR®のおかげで非常に速いオートフォーカスと美しい色味を簡単に出すことができます。マニュアル撮影を始めて2時間も経たない初心者がこれまで綺麗な写真を撮れるのもα6700のおかげです。
また日常に溶け込むサイズ感のおかげで、外に持ち出すのも全く苦では無くなりました。APS-Cの強みを最大に活かしつつ、最新の技術を詰め込んだ、まさに2024年の『APS-Cの決定版』と言えるのではないでしょうか。
色々と書きましたが、続きは1か月ほど使い込んでからまたレビューを書きたいと思います。
ではまた。
ボディ:SONY 6700 (ILCE-6700)

単焦点レンズ:SIGMA 30mm F1.4 DC DN

ズームレンズ:SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN
